気温が上昇してきましたね。
今年の夏も、猛暑となることが予想されているようです。
ところで妊娠を目指す女性は、体を温めるのがよいのか?それとも冷やすのがよいのか?、皆様も疑問に感じられたことがあるのではないでしょうか?
これについては、実は結構な数の医学研究があります。
今日はそのひとつをご紹介します。
2021年、米国・アトランタなどからの報告です。
米国北東部において、気温と胞状卵胞数(AFC:antral follicle count、月経第2~4日目の超音波で描出される直径2㎜以上10mm未満の卵胞の数。卵巣予備能(卵巣内に残っている卵胞数)を反映すると云われる)の関係を、631人の女性について調べた前向きコホート(共通した特性・因子を持つ集団)研究です。
胞状卵胞数初回計測前の、90日間の気温変動を女性の住所から算出しました。
その結果、気温と胞状卵胞数の間に負の相関関係が見られました。
気温が1度高いと、胞状卵胞数が1.6%少ないことが明らかになりました (95% 信頼区間、-2.8~-0.4)。
また特に11月から6月の間で、この相関性がより強いことも分かりました。
体表に近い精巣は高温の影響を受けやすく、長湯・サウナ、長時間の激しすぎる運動・サイクリング・バイクツーリング、ブリーフ型下着、膝上パソコン使用、携帯電話を前ポケットで保持など、周辺の外気温度が上昇しやすい環境下で精液所見が悪化することも知られています。
精巣に比べて骨盤の奥深くにある卵巣についても、同様の結果が示されています。
出典:Audrey J Gaskins et al., Fertil Steril. 2021 Jun 8;S0015-0282(21)00444-1.
Impact of ambient temperature on ovarian reserve
<ブログ記事の監修者>
北宅弘太郎(KOTARO KITAYA)
医療法人倖生会 桂駅前 Mihara Clinic 院長
専門医:生殖医療専門医・産婦人科専門医